2013年1月30日水曜日

太陽電池向け、集光シート発電量3割増、VBの光エネルギー研、微細な突起、安価型。

 光学部品開発ベンチャーの光エネルギー研究所(茨城県つくば市、尾崎豊社長)は太陽電池の発電量を大幅に高める安価な集光シートを開発した。太陽電池のパネル表面に張り付ければ、様々な角度から来る太陽光を取り込める。実験で太陽電池の発電量が約3割増えるのを確認した。3月からサンプル出荷を始める。1平方メートル当たり7000円で販売する予定だ。
 集光シートは30日から東京都内で開くナノテクノロジー(超微細技術)の国際展示会の「nano tech 2013」に出展する。
 開発したシートは、太陽電池パネルの上に張り付ける。厚さ約100マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルの透明シートの表面に、高さ100マイクロ~300マイクロメートルの突起が整然と並んだ構造。シートのどの方向から当たった光も突起がレンズの役割を果たして、シートと垂直方向に曲げて下に通す。
 これにより、太陽電池に集まる光の量が増える。従来の太陽電池は、斜めから当たった光の多くが反射してしまい、有効活用できなかった。
 実験では、シリコンを用いる一般的な太陽電池を使い、1カ月間の発電量を測定した。屋根の上で水平に置いた太陽電池はシートに張ると、通常より発電量が約32%高まった。
 また、太陽電池の水平方向から光を当てた場合の光の吸収率を、コンピューターでシミュレーション(模擬実験)した。シートを張った場合、光の96・2%を吸収できた。シートがない場合は38・7%だった。
 シートの突起は紫外線を当てると固まる樹脂で作った。現在の生産能力は1日当たり約1平方メートル。3月をめどに同250平方メートルに高める計画だ。集光シートのアイデアは従来もあったが、集光効果が高い微細な突起を並べたタイプはなかったという。
 シートは太陽電池のほか、液晶ディスプレーのバックライトなどと組み合わせることも可能。ディスプレーを自然光を取り込める構造にすれば、屋外などでも鮮明な画像が見られる。また、ポスターの裏にシートを張ると、窓から光が差し込んでもポスターが鮮明に見える。

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