2013年1月30日水曜日

東レ、コレが自慢のナノ技術、新フィルム、絵柄転写円滑、硬さ異なる樹脂を積層。

 東レは家電や自動車の部品に絵柄や文字を転写する「離型フィルム」の開発品を発表した。フィルム上に印刷層の膜をつくったり、この膜を部品に貼りつけたりする工程が、通常の離型フィルムを使うより円滑にできるという。サンプル出荷を始めており、年度内の正式販売を目指す。
 東レはナノ(10億分の1)レベルの高分子技術を応用。薄いフィルム内に柔らかさが異なる樹脂を積層させた。
 印刷会社はこのフィルムを使えば、塗膜状の印刷層をつくるために溶剤を揮発させる工程で、セ氏80度でも耐えられる。ポリエチレンテレフタレート樹脂で製造したフィルムの場合、50~60度での作業が必要だ。「製造スピード向上につながる」(東レ)とみる。
 さらに、部品会社が新開発フィルムを使って部品に絵柄を貼りつける場合、120度で可能。170度にする必要があるポリカーボネート樹脂などと比べ、熱に弱い部品も取り扱いやすい。
 スマートフォン(スマホ)など小型機器をまず狙う。2015年度に売上高で10億円以上が目標だ。

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