2011年7月13日水曜日

光当てウイルス撃退、住友化学が樹脂フィルム。

 住友化学はインフルエンザや重症急性呼吸器症候群(SARS)などのウイルスを不活性化する樹脂フィルムを開発した。特殊な光触媒を塗布しており、蛍光灯やLED(発光ダイオード)照明の光を受けると威力を発揮する。床やテーブルに張り付けるだけで済むため、一般家庭から病院、商業施設など幅広い分野に「衛生的な内装材」として採用を働き掛ける。
 ポリエチレンテレフタレート(PET)製のフィルムを、接着剤を混ぜた酸化タングステンでコーティングした。酸化タングステンが光触媒の役割を果たし、可視光線を受けると有機物質を強力に分解する。屋外の紫外線を受けてウイルスを不活性化する光触媒はあったが、室内照明で効果を発揮するのは珍しいという。
 アルコール消毒液や熱湯に耐える最も丈夫なウイルスとされる「ガチョウパルボ」を使った実験では、フィルム上にウイルスを置き家庭用LED照明を6時間照射すると99・9%が不活性化した。

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