2011年7月13日水曜日

日本フネンが間仕切り材、外の光通すコンクリ、光ファイバー活用。

玄関ドア製造大手の日本フネン(徳島県吉野川市、久米徳男社長)は、外部の光が光ファイバーを通し透過するコンクリート製の建材を開発した。絵柄付きのフィルムを張ると反対側の表面に浮かび上がって見えるので、美術館やデザイン性の高いビルの壁や間仕切りに使える。防犯にも役立つとみている。価格は1平方メートルあたり20万円。年間1億円の売り上げを見込んでいる。
 開発した「光透過パネル」=写真=は、表面から裏面に向けて、直径0・25ミリの光ファイバーを横方向に約1ミリ、縦方向に約4ミリの間隔で並べ、コンクリートで固めた。パネルの大きさや厚さは用途に応じて変えられる。
 個々の光ファイバーが光る素子の役割を果たす。例えば、パネルの裏側に絵柄の付いたカラーフィルムを張って光を当てると、絵柄が光ファイバーを通してパネル表面に浮かび上がって見える。コンクリート製のため、鉄筋などで補強すれば壁や床など一般建材としても使えるという。
 邸宅の門扉や塀に防犯用に使うケースも想定する。夜間、外部からは通常の塀にしか見えないが、内部からは外灯に照らされた人の動きが分かる。空港のVIPルームや金融機関の間仕切りなどの用途が考えられる。

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