2013年5月16日木曜日

手のひら、ディスプレーに、東大が技術、素早く動いても表示

 東京大学の石川正俊教授や篠田裕之教授らは手のひらなどをディスプレー代わりに情報を表示できる技術を開発した。高速で撮影するカメラで2ミリ秒ごとに位置を確認し、手が素早く動いても画像を遅延なく表示する。映像に合わせて超音波で手のひらに刺激も与えられる。将来は手のひらを押して情報を入力する技術と組み合わせて、携帯端末を持たずにコンピューターを操作する新技術として実用化を目指す。
 装置は2台の高速カメラと画像を投影するプロジェクター、手のひらの触覚を刺激する超音波発振機などからなる。高速カメラで手のひらや紙など表示したい物の位置を立体的に特定し、プロジェクターで画像を投影する。
 今回は「7」など特定の部位に超音波を当て刺激が感じられるようにした。
 これまでのプロジェクターで映像を表示する技術は静止した物に使う程度。移動する物に遅延無く、投影するのは難しかった。新技術なら動く物でもディスプレーになる。
 工場や事務所内に装置を設置すれば、情報端末を使わずに遠隔地のコンピューターから情報を自在に入手できる環境に変えられる。企業と協力して実用化を目指す。

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