砂漠などに大量に存在する二酸化ケイ素(シリカ)から太陽光発電用の太陽電池の材料に使う高純度シリコンを低コストで生産する新しい技術を、弘前大学の北日本新エネルギー研究所(青森市)が開発した。アフリカのサハラ砂漠に近いアルジェリアのオラン科学技術大学と連携し、今秋から実証実験を始める。
同研究所の伊高健治准教授らの研究グループが、砂から精製したシリカを、るつぼの中でセ氏1800度程度の高温で炭素還元してシリコンを取り出すことで不純物の割合を少なくする方法にめどをつけた。 サハラ砂漠の砂に含まれるシリカからシリコンを大量生産し、サハラ砂漠に建設する太陽光発電所で発電した電気を抵抗の少ない超電導直流電線を使って欧州などへ送る「サハラソーラーブリーダー計画」の一環。 科学技術振興機構(JST)と国際協力機構(JICA)の助成を受け、2010年から弘前大や中部大学などが共同で進めている。 計画を主導する東京大学大学院の鯉沼秀臣客員教授は「大量の電気を低コストで生産、世界中でその電気を融通し合うシステムが可能になる」と話している。 |
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