2011年7月12日火曜日

自己抗体の生産抑えるたんぱく質、筑波大など、Bリンパ球上で発見

筑波大学の渋谷彰教授らの研究グループは、関節リウマチなど自己免疫病の原因となる自己抗体ができるのを抑えるたんぱく質をマウスの実験で発見した。抗体をつくるBリンパ球の細胞膜上にあり、これに異常があると自己抗体が多くできる。発症の仕組み解明や治療薬開発に役立つと期待している。
 米カリフォルニア大学サンフランシスコ校、東北大学、大阪大学との共同研究成果で、米科学誌ジャーナル・オブ・エクスペリメンタル・メディシン(電子版)に掲載された。
 発見したのは「DAP12」と「MAIR―II」という2つのたんぱく質の複合体で、細胞外からの刺激を受け、細胞内に信号物質を伝える役目をしている。これまで別の細胞で見つかっていたが、今回Bリンパ球にあることを初めて明らかにした。
 さらに、これらのたんぱく質のどちらかに異常があるマウスは、自己抗体のできる量が5倍多くなることなどを突き止めた。正常な場合は、複合体の信号物質が抗体生産を促す別の信号物質を遮断していると考えられる。

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