2015年4月17日金曜日

炭素素材、水に均一分散、東北大、細胞培養など応用。

 東北大学のアハディアン助教や末永智一主任研究者らは、シート状の炭素素材であるグラフェンを効率良く水に分散させる技術を開発した。人体に有害な薬剤を使わないため、体内に埋め込んで薬を標的の組織に届ける薬物送達システムや、細胞を培養する培地に応用できるという。動物やその細胞で安全性を確かめ、実用化につなげたい考えだ。
 研究チームはグラフェンの材料となる黒鉛と、ウシの血液から取れるたんぱく質のアルブミンを濃度を厳密に調整して混合した。そこに超音波を照射し、均一にグラフェンが分散した溶液を調製した。
 溶液を乾燥すると表面にナノレベルの凹凸が生じた薄い膜ができた。細胞がしっかり接着するため、培地に向くとみている。高分子ゲルに混ぜて導電性を高め、電気刺激で成長が進む筋細胞を育てることも可能という。
 炭素原子が平面に並んだグラフェンは、炭素のかたまりである黒鉛を一層ずつ〓がして作る。従来は効率良くグラフェンを作り、水中に均一に分散させるのが難しかった。

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