2015年4月17日金曜日

KDDI、ファイアーフォックスOS搭載スマホ、消費者手軽にアプリ開発、「おたく向け」高機能な部品

 KDDI(au)が2014年12月に発売したスマートフォン(スマホ)「Fx0」は米モジラ財団のOS(基本ソフト)「ファイアーフォックスOS(FxOS)」を搭載した国内初のスマホだ。FxOSは「第3のスマホOS」を狙い、海外で普及が先行する。手軽にアプリ(応用ソフト)をつくれるのも特徴だ。記者が使い勝手を探った。
 FxOSはブラウザー(閲覧ソフト)「ファイアーフォックス」を提供する非営利組織のモジラ財団が開発した。スマホOSは米グーグルの「アンドロイド」と米アップルの「iOS」の寡占状態にあるが、海外では13年からFxOS搭載スマホが登場した。現在は十数機種が販売されているが、新興市場向けの数十~100ドル程度の低位機種が大半だ。
 KDDIはFx0を「ギーク(おたく)向け」(田中孝司社長)として、海外の既存機種よりも高性能な部品を採用した。4・7型画面や処理能力が高い「クアッドコア」と呼ぶCPU(中央演算処理装置)を搭載し、高速データ通信「LTE」にも対応した。ただ、テレビ視聴の「ワンセグ」や電子マネー、赤外線通信など国内向け機種でおなじみの機能はない。
 基本的な使い方はアップルのiPhoneやグーグルのアンドロイド搭載スマホと似ている。ホーム画面には電話やメール、ブラウザー、音楽や動画といったアプリのアイコンが並び、指でタッチすれば起動する。ホーム画面に戻るには画面下のボタンを押せばよい。
 日本語入力アプリも備え、指を画面に触れて滑らせる「フリック入力」ができる。実機を試したところ、メールやブラウザー、カメラなどの基本アプリで操作に迷ったり、動作が遅いと感じたりすることは少なかった。
 対応アプリは公式のアプリ配信サイトで入手できる。現在、短文投稿の「ツイッター」や無料通話の「LINE」などが公開されている。予定表や歩行者向け道案内、飲食店検索など実用向けアプリもある。iOS版の同じアプリと比較してみたが、画面のデザインや機能は簡素なものの、基本的な使い勝手は大きく変わらなかった。
 ただ、後発OSとあってラインアップは貧弱だ。対応アプリの拡充に向けて、FxOS陣営がアプリ開発者向けにアピールしているのが最新ウェブ技術「HTML5」を採用している点だ。
 ウェブサイトの構築に使う同じ技術を利用し、手軽にブラウザーだけで機器を動かすアプリを作成できる。「自由度が高く誰でもアプリをつくれる」(KDDI商品企画部の上月勝博氏)という。iOSやアンドロイドで必要な専門的なプログラミング言語を習得する手間が省ける。
 さらにKDDIは専門知識のない消費者向けのアプリ開発ツール「Framin」も用意した。
 このツールでFx0にダウンロードして、試しに初歩的なアプリをつくってみた。考えたのは、画面に刀の画像を表示し、素早く動かすと刀を振った際の効果音が鳴る仕組みのアプリだ。
 まず名称を決め、刀の画像を読み込みアプリの画面に設定する。次に「本体を振ると音を鳴らす」という動作ルールを指定する。最後に動作をテストしたうえでFx0にインストールする。一連の作業は全てタッチ操作だけでツールの指示に従って進められた。
 専用サイトでは、より複雑な動きのアプリのつくり方を公開している。2月からは利用者が作成したアプリをサイトに投稿して共有できるようにした。利用者同士の交流を通じてFxOSの普及につなげる狙いだ。
▼Fx0の主な仕様 ▽高さ139×幅70×厚さ10.5ミリメートル▽重さ148グラム▽バッテリー2370ミリアンペア時▽ディスプレー4.7型IPS液晶(1280×720ドット)▽連続通話時間1010分▽連続待受時間820時間(3G)720時間(LTE)▽メーンカメラ800万画素▽韓国LG電子製▽本体と基本的な通信料込みで月3800円(税別)から

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