日立製作所は流体解析や気象予測など科学技術計算に的を置いたスーパーコンピューターシリーズSR16000に、計算能力を引き上げたサーバーモデル「M1」=写真=を加えると発表した。21日から販売する。従来モデルと比べ、サーバーの設置面積当たりで理論上の能力は最大7倍になる。
M1は計算処理単位である1ノードに、高性能プロセッサー4個、メモリーを最大256ギガ(ギガは10億)バイトまで搭載できる。プロセッサーの発熱をすべて水で冷やす技術に加え、プロセッサーボードの高密度実装技術で、設置面積当たりの能力を引き上げた。
M1は高エネルギー加速器研究機構の次期スーパーコンピューターシステムの一部に採用された。9月1日から稼働する予定。64ノードを導入し、素粒子や原子核分野のシミュレーションなどに利用する。
日立はM1を含むSR16000シリーズを、2012年度までの5年間で合計30システム販売する計画。スパコンの開発を巡って、富士通やNECなどとの競合が一段と激しくなっている。
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