2011年7月19日火曜日

東京沿岸部、冷たくない海風発生、東京都環境研・竹中など観測―埋め立て影響か。

 東京都環境科学研究所と竹中工務店、筑波大学などは、東京都沿岸部で東京湾に突き出し海風を受けやすい「お台場・有明(江東区)」が、「豊洲・東雲(江東区)」よりも気温が高いことを観測で突き止めた。風上にある埋め立て地の影響で海風が暖まり、冷却効果が下がった恐れがある。街並みが局地的な気温上昇につながることを改めて示唆する結果。今後の都市計画に役立ちそうだ。日本ヒートアイランド学会で24日に発表する。
 2009年7月27日~10月1日の南東の風が吹く昼間に、東京都沿岸部32カ所で1分おきに気温を測定。気象庁(千代田区大手町)地域気象観測システム(アメダス)との温度差を測った。
 東京湾に突き出た「お台場・有明」地区は0・1~1・4度低かったが「豊洲・東雲」地区は0・3~2・4度とさらに低かった。海風で冷えるはずの「お台場・有明」の暑さが目立つ理由を、南東方向にある埋め立て地の島が海風の冷気を奪ったと分析している。
 一方、湾岸から離れた「築地(中央区)」地区では0・2~0・5度高かった。豊洲や晴海(中央区)に立つビル群が海風を阻み、気温が上がった可能性がある。

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