2011年7月19日火曜日

レアアース、中国、投機を監視、経産相に商務相表明――輸出枠でも譲歩示唆。

中国訪問中の海江田万里経済産業相は18日、陳徳銘商務相と会談した。経産相はレアアース(希土類)の価格高騰などの問題について改善を要求。これに対し、陳商務相は「輸入インフレを誘導する観点から望ましくない。投機的な動きは取り締まっていきたい」と価格高騰に懸念を示した。
 中国のレアアースの輸出価格は政府の管理強化で、製品によっては昨春に比べ数十倍まで高騰。レアアースは日本で自動車部品などに加工された後、中国に再輸出される事例が多い。陳商務相はレアアースの日本向け輸出価格の高騰が、中国経済にも悪影響を及ぼすとの認識を示した形だ。
 海江田経産相はレアアースの輸出量減少についても改善を要請。中国商務省はレアアースを含む鉄合金を今年下期から新たに輸出枠に含める方針で、2011年通年の輸出枠は前年比で実質縮小になる。陳商務相は「下期の鉄合金の輸出数量を精査し、必要な場合は若干の調整をする」と述べ、輸出枠についても譲歩する考えを示唆した。
 海江田経産相は会談後、記者団に対し「陳商務相はこれまでと比べて一歩踏み込んだ発言をした」と評価した。

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